子どもの「知りたい」から、地域の魅力をひらいていく

印南 幸恵(東京山側DMC プログラムプロデューサー)

Q:東京山側では、どんな活動をしていますか?

自然や地域にある「まだ知られていない面白さ」を見つけて、人と人をつなぎながら、体験プログラムをつくっています。


特に大切にしているのは、子どもたちの「知りたい」「やってみたい」という気持ち。


化石や生き物、森、川、食、地域の歴史など、一見すると別々に見えるものを、人との出会いや体験でつないでいきます。


自分がすべてを教えるのではなく、その道の専門家や地域の人と子どもたちをつなぐこと。そこから新しい問いや発見が生まれる場をつくることが、私の役割だと思っています。

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Q:これまで、どんな活動をしてきましたか?

日の出町で、認可外保育施設「自然保育 森の幼児園」を運営していました。


自然の中で子どもたちと過ごす日々の中で感じていたのは、子どもは大人が思っている以上に、身近な自然をよく見ているということ。


「なんで?」「これは何?」という小さな疑問から、子ども自身の探究が始まります。


その経験を通して、子どもが自分で見つけ、考え、誰かに聞いて、また自分で確かめる。そのプロセスそのものが学びになると感じるようになりました。


現在はその経験を、幼児園という一つの場所だけではなく、地域全体のフィールドへ広げています。

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Q:プログラムをつくるときに、大切にしていることは?

「何を体験してもらうか」だけではなく、「その体験の先に何が残るか」を考えることです。


例えば、化石を見つけることがゴールではありません。


その化石が見つかった場所は、昔どんな環境だったのか。


なぜ東京に海の生き物の化石があるのか。


今の川や山は、どうやってできたのか。


ひとつの発見から、地域や地球の時間まで視野が広がっていく。


そんなふうに、目の前の「面白い!」が、その人自身の問いにつながっていくプログラムをつくりたいと思っています。

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Q:東京山側の魅力はどんなところにありますか?

東京なのに、少し歩けば山や川があり、生き物や地層、農、歴史、人の営みに出会えるところです。


そして何より、面白い人がたくさんいる。


研究者、農家、ガイド、職人、地域で活動する人など、それぞれが持っている知識や経験をつないでいくと、ひとつの場所からどんどん新しい物語が生まれていきます。


私は、東京山側にはまだまだ「見つけられていない価値」があると思っています。


それを一人で見つけるのではなく、いろいろな人と一緒に掘り起こしていきたいです。

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Q:これから東京山側で、どんなことをしていきたいですか?

子どもたちが「東京山側って面白い」と思える体験を、もっと増やしていきたいです。


化石、生き物、森、川、食、地域の歴史。


一つひとつを入口にして、専門家や地域の人と出会い、実際にその場所へ行き、自分の目で見て、手を動かして、問いを持つ。


そうした体験を積み重ねることで、子どもたちの中に「自分の好きなことを追いかけていい」という感覚が育っていけばいいと思っています。


そして、それは子どもだけではなく、大人にとっても同じ。


地域の人が当たり前だと思っているものを、外から来た人の視点で見直すことで、新しい価値が見えてくることがあります。


人と地域、子どもと大人、自然と暮らし。


いろいろなものをつなぎながら、「ここにしかない体験」をつくっていきたいです。

Q:最後に、東京山側で活動する理由を教えてください。

子どもたちと自然の中で過ごしてきたからこそ、身近な地域には、まだ知られていない面白さがたくさんあることを知っています。


だからこそ、遠くへ行かなくても、身近な場所から世界を広げられるような体験をつくりたい。


「これ、なんだろう?」


その小さな問いを、一緒に追いかけていく。


そこから、人と地域の新しいつながりが生まれていく。


そんな場を、東京山側でつくっていきたいと思っています。

印南 幸恵

印南 幸恵 (いんなみ ゆきえ)

自然体験プログラムプロデューサー

日の出町で認可外保育施設「自然保育 森の幼児園」を運営。自然の中で子どもたちと過ごした経験をもとに、現在は東京山側DMCで、子どもたちの探究心を起点とした自然・地域体験プログラムの企画・造成に携わる。

化石、生き物、森、川、食、地域の歴史など、さまざまな地域資源と専門家・地域の人をつなぎ、「知りたい」が次の問いにつながる体験をつくっている。

東京山側みちくさ化石塾など、子どもたちが本物に触れ、専門家と出会い、自分の問いを深めていくプログラムを展開している。