2024年2月22日、第2回ヘルスツーリズム学会設立準備研究会が開催され、全国から産学官の関係者が集まり、ヘルスツーリズムの可能性と展望について発表されました。
[産官学連携で新たな産業を創造]本研究会には、ヘルスケア専門組織、経済産業省、東京山側DMCのような民間企業が参加しました。経済産業省からは、健康経営を推進する政策の一環として、ヘルスツーリズムが重要な要素と位置づけられていることが説明されました。企業が従業員の健康を重視することで生産性を向上させ、経済全体の成長に繋げる狙いです。参加者からは、ヘルスツーリズムが産官連携の新たな産業を創造する試みであることを改めて実感したという声や、ヘルスツーリズムは健康に関心のない人にこそ届けるべきであり、企業と連携することで、より多くの人に健康を届けられる可能性を感じたという意見が出ました。
[高尾山発、エビデンスに基づいたヘルスツーリズム]高尾山におけるヘルスツーリズムのデータに基づいた効果が発表されました。参加者からは、エビデンスに基づいたヘルスツーリズムは非常に興味深いといった声が多く寄せられ、高尾山での取り組みは、他の地域のモデルケースになるのではないか、エビデンスに基づいたヘルスツーリズムを推進することで、国内外から注目を集める地域にしたいという意見が出ました。高尾山は首都圏からのアクセスも良く、ヘルスツーリズムを身近に体験できる場所として注目を集めるでしょう。
[韓国・ヤンピョン(楊平)の成功事例に学ぶ]韓国のヤンピョンは、ヘルスツーリズム特区として成功を収めている地域です。ヤンピョンでヘルスツーリズム事業を展開する事業者からは、1日ツアー8100円、1泊2日ツアー21,000円~33,000円、2泊3日ツアー79,000円~84,000円という高単価にもかかわらず、健康経営プログラムに年間3,600名がプログラム体験に訪れる事例が紹介されました。収益の多くを地域の事業者に還元することで、地域活性化にも貢献しています。
[今後の展望]ヘルスツーリズムは、人々の健康意識の高まりと共に、着実に認知度を上げつつあります。官民一体となってヘルスツーリズムを推進することで、その魅力が広く知れ渡り、より多くの人々が健康的な旅を楽しめる未来が期待されています。今回の研究会を通じて、ヘルスツーリズムは、科学的根拠に基づく健康増進(EBH:Evidence Based Health)を理念に、旅をきっかけに 健康増進・維持・回復、疾病予防に寄与するものであり、尚且つ経済や地域活性化にも貢献する可能性を秘めた新たな産業であることが再認識されました。高尾山を拠点にヘルスツーリズムを推進し、地域活性化に貢献していきます。









